2016年09月26日

112 第百九話



自分以外誰もいないドットメディカルの廊下。暗がりの中、今川は足を引きずるように歩いていた。
ー執行部と朝倉…。どっちかをとれって言われればそれは前者以外にあり得ない…。だが…。
自室の扉を力なく開いて中に入った彼は、そこにあるソファに見を預けた。そして自販機で買ってきた缶コーヒーの蓋を開け、それに口をつけた。
甘いコーヒーが喉を伝って胃に送り届けられる。同時に糖分が染み渡り、それが血管を介して自分の脳に送り届けられるような感覚を彼は抱いた。
「はぁ…。」
思わず深い溜息が漏れた。
ー熊崎にはまだ連絡を取っていない…。朝倉にどう取り繕えばいいんだ…。
おもむろに立ち上がって、彼は再びパソコンの前に座りそれを覗き込んだ。執行部からの連絡はない。
ーなにをどう報告しても待機。自分で何のアクションも起こせないってことがこれほど不安なもんだとは…。
今川の首筋には尋常でない汗が流れていた。
ーはやく命令をくれ。
今川の席の固定電話が鳴った。
「え…。」
机の上に置かれた腕時計を見ると時刻は22時を回っている。
「誰だ…。」
今川の心臓が激しく脈打った。
ーまさか朝倉…。いや、なんであいつがいちいち俺のオフィスに電話をかけてくる…。ああ、そうか…。俺が本当に仕事をしているのかどうかを探るためか…。まて…もし朝倉だったら熊崎の件はどう報告する…。いいアイデアが浮かばんぞ…。ああ…駄目だ…頭が働かない…。だが…かと言って無視するわけにもいかない…。
今川はコーヒーを飲み干して、震える手で受話器を持ち上げた。
「はい…。ドットメディカルです…。」
「なんだまだ仕事場か。」
ー朝倉…。やはり…。
「え・えぇ…。」
ーどうする…俺…。
「なんだかバタバタしてまして。」
「雑多な仕事は部下に任せろ。貴様、ひとりで仕事を抱え込んでるんじゃないのか。」
「いえ…その…。」
「どうした。らしくないぞ。」
「あ…はは…。」
「貴様が愛想笑いとは…。相当来ているな…。」
「あ・えぇ…そうですか。」
「まぁそんな状況でも命令を忠実にこなす。それが貴様の能力の高さだ。」
ー来る…。
「掃除の発注、ご苦労だった。」
「え…?」
「業務多忙の折、そつなく掃除の手配。奴も貴様の能力の高さを買っていたぞ。」
ーえ?なんだ?俺が熊崎に依頼をかけただと?
「あ…ええ…。」
「これで明日は綺麗になる。」
ーまさか執行部が手を回してくれたのか…。そうに違いない。適当に合わせておこう。
「はい。」
「後はお前自身の掃除当番をこなすだけだな。」
「ええ。タイミングを見計らって。」
「では後日。あまり無理をするなよ。」
「了解。」
「おお怖い。貴様は怖い男だなぁ。」
朝倉からの電話が切られたと同時に、今川は脱力した。
ー助かった…。
しばらくの間、彼は机の上に突っ伏した。
ーやっぱり執行部だ。朝倉を売った俺の判断に狂いはなかった。
起き上がって彼は窓際に立った。ブラインドの隙間から見える眼下のドットメディカルの社員駐車場には今川の車しかない。
ー無理をするなだと…。誰が無理をさせていると思っているんだ…。
再び固定電話が鳴った。
「ちっ。」
ーまたかよ。用心深い奴だ。もうお前には用はないんだよ。
咳払いをして彼は電話に出た。
「はい今川です。」
「部長。すいません。」
「え…?」
「あの…電気がついてたんで…。」
「え…。」
「父の家の帰りに会社の前と通ったら、部長の部屋だけまだ電気が点いていたんで差し入れ買ってきました。」
「あ…。」
ーあぁさっきのあいつか。
「いま通用口の前なんですけど、会社に入れなくって。」
「あぁ済まない。気を遣わせてしまって。ちょっと待っててくれ。」
電話を切った今川は通用口に向かった。
ー親父さんの介護で疲れてるだろうに…。そこまで気を遣わなくてもいいんだが…。でも…助かるな…。
通用口の前に立った今川は鍵を開け扉を開いた。
「お疲れ様です。」
そこにはコンビニ袋を下げた先ほどの彼が立っていた。
「これ…良かったらどうぞ。」
「ありがとう…。」
今川はそれを受け取った。
「部長…。」
「なんだ?」
彼の顔がどこか元気の無いもののように見えた。
「ははは。お前こそ無理すんな。疲れた顔してるぞ。」
今川は彼の肩を軽く叩いた。
「親父さんの介護、やっぱり大変なんだろう。なんだったら勤務形態の相談にのるぞ。」
「あの…。」
差し入れを持ってきた男の両側から、突如スーツ姿の男達が何名も現れ、それらが彼の姿を消してしまった。
「え?」
スーツの群れを割って眼鏡を掛けたひとりの中年男性が現れた。
「警察だ。」
男は胸元から警察手帳を取り出してそれを今川に見せた。
「警視長 土岐総司?」
「今川惟幾だな。不正指令電磁的記録に関する罪の疑いで逮捕状が出ている。」
「なに!?」
男は腕時計に目を落とした。
「22時33分。逮捕。」
今川はたちどころに土岐の周囲の男達に取り押さえられ、手錠をかけられた。
「な!何をする!」
「話は署で聞こうか。ついでにおたくの会社の中検めさせてもらうぞ。」
「ま・待て!」
「おい。始めろ。」
土岐の号令で、彼の部下と思われる捜査員たちが次々に会社の中に入っていった。
「おい!何なんだ!」
両脇を抱えられて身動きがとれない状態の今川に土岐は自分の顔を近づけた。
「県警のシステムに悪さしただろう。」
「何のことだ。」
「とぼけるな。」
「待て何かの間違いだ。」
「その手の言い訳は署でゆっくり聞く。」
「ちょ…ちょっと待て。」
ため息をついた土岐は神妙な顔を今川に見せた。
「気付け。」
「え?」
「尻尾は切られたんだ。」
「しっ…ぽ…?」
「お前は捨てられたんだよ。」
「な…に…?」
「悪く思うなよ。」
土岐は不敵な笑みを浮かべた。それを見た瞬間、今川は何かを悟ったようである。
ーま…まさか…あ…朝倉が…。
1台のワンボックスタイプの車に今川が連行された。
ーなんだ…これは…何かの間違いじゃないのか…。執行部は…執行部は何をやっている…。そうだ、後で手を回してくれるに違いない…。執行部とのやり取りは都度完全に消去している。足がつくことはない…。え…俺…消した?いや…待て…まさかうっかり残ってるなんてこと…。駄目だ…記憶が曖昧になっている…マズい…。もしも残っているとしたら…。
彼の顔から血の気が引いた。
「あ…忘れ物…。」
彼は両脇を固める警官を振り切るように車外に出ようとした。しかしそれは虚しくも瞬時に静止された。
「何を忘れたってんだ。」
「あ…いや…。」
「これか。」
隣りに座る警官がコンビニ袋を今川に渡した。袋の中を除くとサンドイッチと無糖の缶コーヒーが入っていた。
「お前さん良い部下もったな。」
警官は外に向かって顎をしゃくった。
そこには呆然と立ってこちらのほうを見つめる部下がいた。
「勘違いすんじゃないぞ。」
「え?」
「あいつはお前さんを俺らに売ったわけじゃない。あいつは本当にお前さんのことを思って、こいつを買ってきたんだ。」
「どういうことだ。」
「ここにガサ入れるのは決まっていた。俺らは物陰に隠れてガサのタイミングを見計らっていた。そこにあいつがこいつを持ってひょっこり現れた。あいつは俺らに気づいて『何やってるんだ』と言ってきた。」
「…。」
「警察だ。斯く斯く然々でおたくの会社を調べると言ったら、何かを悟ったかのような顔をしてあいつはこう言った。」
今川が乗った車はゆっくりと走りだした。
「何を…。」
「会社の中にひとり、メシも食わずに仕事をしている上司がいる。せめてそいつに差し入れだけはさせてくれって。」
咄嗟に今川は振り返った。部下が心配そうな顔でこちらを眺めている。
ーなんてことだ…。俺なんかに...お前は…。
徐々に遠くなる彼の姿を見て、今川に熱いものがこみ上げた。

捜査員がドットメディカルの中に入っていくのを見届けた土岐は自身の車に乗り込んだ。
懐から携帯電話を取り出し、彼はそれを耳に当てた。
「今川パクりました。」
「容疑は。」
「不正指令電磁的記録に関する罪の疑い。」
「良くやった。」
「ひ・弘和は…。」
「あぁ直ぐにでも釈放させよう。」
「お願いします…。」
「心配するな。貴様の誠意は痛いほどこちらに伝わった。」
「は…はい。」
「ところで情報捜査本部はこれからどうなる。」
「一応、本丸をパクったのでこれからは奴の周辺を抑えに入ります。」
「HAJABの江国とドットメディカルの七里か。」
「…もうご存知でしたか。」
「ああ。」
「県警の情報改竄に関するこいつらの関係性を今川から引き出して、パクる手筈です。」
「わかった。」
「部長。お願いします。弘和を…。」
「もうしばらくしたら貴様の奥方から連絡が入るだろう。無事釈放されましたってな。」
「あ・ありがとうございます。」
土岐は誰もいない車内でひとり頭を下げた。
「幕引きだな。」
「え?」
「最も強固であるべきな警察のシステムに、外部の人間が侵入し情報を改竄したと世間に明るみになれば、世論は黙っていない。警察の信用にも関わる話だ。今回の件は内々で消化したほうが良い。」
「ごもっともです。」
「警察には非はない。これで幕を引け。」
「…はい。」
「それにしても貴様は運が良い。」
「は?」
「息子が傷害事件を起こして、自分の出世の道は絶たれたと絶望が襲い掛かってきたのに、それを秘密裏にもみ消すことに成功した。挙句、県警システム侵入の被疑者を逮捕。警察内の貴様の名声は一気に高まる。」
「これも部長のお力とご助言の賜物です。」
「何を言っている。貴様の誠意の賜物だ。」
「は…はい…。」
「土岐。貴様、本部長になりたくないか。」
「え?」
「貴様の誠意次第で俺はなんとかできる。」
土岐は黙った。
「このまま田舎の県警の管理職で終わるか。それとも一国一城の主となるか。」
「…考えるまでもありません。」
「いい心がけだ。土岐。強い警察は貴様のような人間によって作られる。」
「私には過ぎたおほめ言葉です。」
ここで土岐の携帯にキャッチが入った。
「部長。すいません。家内からです。」
「ふふっ…早期の幕引き頼んだぞ。」
「はっ。」

「え?今川をパクった?」
情報調査本部の外の廊下で携帯電話を手で覆いヒソヒソ声で話す十河の姿があった。
「ちょ…部長。話が違うじゃないですか…。部長はサツ内部のさんずい洗って、民間関係はウチに任せるって…。…え?事情が変わった?」
十河は喫煙所の方に向かった。
「ええ…。ええ…はい…。え…。はい。七里と江国のガラはすぐにでも抑えられます。え?とりあえずで抑えるんですか?でも…ほんなあやふやな感じでいいんですか。」
喫煙所に入った十河は急いで煙草を取り出してそれに火をつけた。
「はい。はい…。ほやけどほんなことすっと…。え?」
十河の動きが止まった。
「なるほど…そうですか…。どうりで…。(ほんなら部長が仰るようにこっちは動きますか…。)」
携帯電話を折りたたんだ十河は、勢い良く煙を吹き出した。
「下衆の極みやな。」
煙草の吸殻を灰皿に投げ入れ、彼は足早に調査本部に向かった。
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2016年09月19日

111 第百八話



バスの中から外を眺めていた彼は丸型のサングラスを外し、ポケットの中からフォックス型のものを取り出してそれをかけた。
ーさっきからパトカーがうろついている。数が尋常じゃない…。
「おい。これ見たか。」
「なんやって。」
「え?おまえ知らんが?」
「だから何やって。」
「ほら。」
彼の前に座る学生風の男子がもう一方の男子に自分のスマートフォンを手渡した。
「熨子山事件?」
「おう。」
「え?これ何やったけ?」
「え…おまえもう忘れたんけ。」
「え、何の事件け。」
「うっそやろ…ほら3年前にあった連続殺人事件。」
「あーなんかあったな。確かあれ警察のキャリアがすっげえ人殺したとか。」
「だら。違うって。そのキャリアは殺されとって真犯人はそいつの高校時代の友人の村上って奴やってんて。」
「へーほんで。」
一方の学生は気のない返事をした。
「何け興味ないが。」
「おう。だって終わったことやろ。」
「お前、他人事やな。」
「ほんな他人の話に喰いついとっても俺になんの得もないし。」
携帯を見せた方の学生はつまらない顔をしてそれを彼から取り上げた。
「なんねん冷っめてぇな。」
「…冷てぇってお前…。」
「なに。」
「お前さ。仮に俺がもしもお前と俺の共通の友人をなんかのはずみで殺してしまったりとかしたら、どう思う?」
「へ?」
「それって他人事になるんけ。」
「え…なんなんお前。」
「この熨子山事件って、そんな高校時代の人間関係が絡んどれんて。」
「はぁ?高校時代のそれがいい歳こいたおっさん連中の中で尾を引いとるってか?」
「ああ。高校の同期でこうもややっこしい関係引きずって、憎しみ合って人殺しってやっちまうもんなんかな。」
「なんねんてそれ。」
「このほんまごとってブログ、熨子山事件のこと3年前に事件が解決したって言われてからもずーっと追っかけ取材しとれん。」
「ふうん。」
「人間関係がすっげぇ複雑ではっきり言ってよく分からん事件ねんて。」
「あの…それってそのブログ書いとる人のまとめ方が悪いだけなんじゃないが。」
「確かにそういう部分ある。けどこのタイミングで一気に新しい情報が更新されとるんや。」
「どういうこと。」
「新しい情報がどんどん更新されて、点と点が繋がっていっとるんやって。」
「点が繋がる?」
「おう。」
「具体的には?」
「それは俺の口からだけじゃお前に伝えきれん。」
「なんで。」
「情報量が多すぎるから。」
「そこをお前のまとめ上手なところで簡単に説明してくれま。」
「どいや。お前興味なかったんじゃないが。」
「なんかお前の話聞いとったらちょっと興味湧いてきた。」
「わりいけど本当に無理やわ。話しだしたら3時間38秒は最低でもかかる。」
「なんやその意味不明な時間の刻み。」
「ははは。リンク送ってやっから、後で読んでみてくれ。」
「わかったよ。」
「すいません。」
後席に陣取っていた男が二人のやり取りに割り込んできた。とっさに振り返った2人の目に全身黒ずくめのサングラス姿の男が飛び込んだ。真夏にもかかわらずブルゾンを着込んでいる男の出で立ちに彼らは異様さを感じ取った。
「ちょっとそのブログってやつ見せてもらえませんか?」
「え?」
学生たちはお互いを見合った。
「あ、それ奪って逃げるとかしませんよ。なんなら携帯の使用料も払います。」
男はポケットから1万円札を取り出してそれを学生に見せた。
「え?一万も?」
「お釣り入りません。興味あるんですよその事件。」
「え…でも僕ら次の停留所で降りるし…。」
「心配ありません。直ぐ終わります。」
『次は橋場町橋場町です。ひがし茶屋街はこちらでお降り下さい。』
「直ぐって言っても、ほんとにものの二三分ですよ。」
「大丈夫です。」
男は1万円札を強引に学生のポケットにねじ込んで、彼から携帯電話を拝借した。何度かタップやスクロールをすると再び車内アナウンスが流れた。
『はい、橋場町橋場町です。お降りの際はお忘れ物のないようご注意下さい。ご乗車ありがとうございました。』
「はいありがとう。」
そう言って男は学生に携帯を返した。
「え…。」
「これだけ読めれば充分です。ほら着きましたよ。」
「あ…。」
「降りないんですか?」
「そんな…こんな大金もらえません。」
「じゃあ私がここで降ります。」
「え?」
立ち上がった男は前方の降車口に向かって行き、運賃箱に500円玉を放り込んでバスを降り、そのまま闇夜の中に消えていった。
「なに…今の…。」
「おい。どうするよこの金…。」
浅野川大橋を渡りきった男はふと振り返った。彼の視線の先には川沿いの公園があった。
ー相馬…。

ー3年前ー
「よくやったな。鍋島。」
「あん?」
「流石の手際の良さだ。」
「はっ…ちっとも嬉しくねぇな。」
「後はキャプテンがうまくやってくれる。」
「そりゃそうだ。でないとあいつもボロ出ちまうからな。」
「まあ...。」
「で、どうなんだ。今川さん。」
観光客で賑わうひがし茶屋街のとある喫茶店。ここで鍋島と今川は向い合って座っていた。
「ああ残留孤児のネットワークは調べ済みだ。彼らに対する経済的援助のシステム構築がお前の予てよりの希望。それを実現するにはあと1年程度が必要だ。」
「1年だと?」
「ああ。」
「おい話が違うぞ。」
コーヒーカップを置いた鍋島は今川に凄んだ。
「まぁ待て。この手のシステム構築にはそれなりに時間が掛かる。いま焦ってお前が思っていることを無理やり実行すると、必ずどこかで綻びが出る。」
「ふっ…いつもそうだ。」
「何がだ。」
「いつもそう言って先送りだよ。」
「いや着実に準備は進んでいる。」
「具体的に説明しろ。」
今川は一枚の名刺を取り出してそれを鍋島に見せた。
「橘圭司?」
「ああ。金沢銀行金沢駅前支店の次長だ。」
「金沢駅前支店…。」
「そうだ。佐竹の直属の上司だ。」
「こいつが何だ。」
「今回の熨子山事件の一件での卒のない対応が評価され抜擢人事の候補に上がっている。」
「ほう。」
「佐竹はあの事件以降、精神的に不安定な状態になった。そのフォローをこの橘が行っている。そのあたりの面倒見の良さも上層部の目に止まったんだろう。」
「けっ。」
「因みにこの橘は金沢銀行の総務部にHAJABを紹介した人物だ。この橘の仲介のおかげでドットメディカルは金沢銀行との契約のきっかけをもった。HAJABの社長は江国健一。こいつがあの国の人間だってことはお前も知っているだろう。」
「ああ。」
「つまり橘と言う人間はこちら側に同情的なんだ。」
「同情なんざいらないぜ。」
「ああ言葉が悪かった。正確に言うとシンパだ。」
「シンパ?」
「橘は学生時代、学生運動に傾倒した経歴を持つ。」
「なるほど。そうだな。今川さんらが何のツテもなく、ただの飛び込み営業で金沢銀行にパイプを作るわけなんかあり得ないと思っていた。」
「そうだ。」
「そういう左巻きの思想を根っこに持っている奴は、何かにつけて現体制を快く思わない思想を持ち合わせている。」
「その通りだ。我々はこの橘圭司とは与し易いと考えた。」
「で、今回その橘がまんまと金沢銀行の中枢に入り込む余地ができた。おたくの契約関係もこのまま行けばうまくいく。金沢銀行のシステムを構築して自分らに都合の良い環境を作り出し、金沢銀行内部でのヒューミント要員も確保する。その全体的なシステム構築まで1年程度の猶予が必要ってことか。」
「ああ。」
鍋島は黙った。
「だからもうちょっと待て。鍋島。お前が思う残留孤児の経済支援システムは着実に構築されようとしている。」
「今川さん。」
「何だ。」
「1年の猶予はよく分かった。けど、俺はその1年の時間も惜しい。少しでも同胞の力になりたいんだ。」
今川はため息をついた。
「頼む。取り急ぎ困っている奴を教えてくれ。」
「教えてどうする。」
「個人的に援助したい。」
コーヒーに口をつけた今川はサングラスをかけた鍋島の目を見た。
「事件から2週間。」
「ん?」
「本多善幸に検察のメスが入って、熨子山事件はいま本多の疑獄事件一色だ。」
「そうだ。」
「お前が言っている残留孤児の問題はメディアに取り上げられることは殆ど無い。」
「世間的にはどうでもいいことなんだよ。やっぱり。」
「いくら村上があいつらの支援をしていたって背景があっても、それは黙殺か…。」
「村上という名前は俺の前で出すな。」
「鍋島。」
「なんだよ。」
「確かに俺は村上を消せという指示をお前に出した。」
「だからちゃんと仕事したろ。」
「ああ。見事だ。しかしな。」
「なんだよ。」
「村上が居なくなって困っている残留孤児が実はいる。」
「あ?」
今川は一枚のペーパーを鍋島に見せた。
「相馬卓。県内の工場に勤務する男だ。」
「こいつがどうかしたか。」
「こいつの今の職場を斡旋したのは村上だった。」
「え?」
「この工場は本多の熱心な支援団体だった。しかしその本多は今回の事件で失脚。工場に本多を支援するメリットはななった。そして本多と工場を繋ぐ役割だった村上も連続殺人犯としてあの事件に登場。挙句お前によって消された。これによって相馬卓の周辺環境は激変する。村上という人殺しが斡旋した人物が職場にいる。このことは工場側にとって迷惑な話だ。人事からの相馬へのプレッシャーは厳しく、こいつは仕事に難癖つけられて首になった。」
「まて、村上とこいつは何の関係もないだろう。」
「そうだ関係ない。だが十把一絡げにみる世間があるのも事実。」
肩を震わせる鍋島は拳を強く握りしめた。
「お前が村上の支援のスタンスを快く思わないのは分かる。だが、実際あいつの支援で生計を立てていた連中もいるんだよ。」
「…この相馬とコンタクトはとれないのか。」
「駄目だ。いまお前がしゃしゃり出るといろいろと面倒なことになる。」
「じゃあどうするんだよ。」
「お前に村上を消せと命令した手前、俺にもこの事態の責任の一端がある。そこで提案だ。」
「あん?」
「この相馬という人物、いま橘と接触している。」
「なに?」
「さっきも言ったとおり、橘はこちらに取り込んでいる。奴の本気度合いを測るために、いまこの相馬に融資を出してみろとこちらから働きかけている。」
「なるほどね。」
「だがあいつの頑張りだけではどうにもならない場合も想定しなければならない。」
「どういうことだ。」
「金沢銀行の中の別の人間にも一応協力を仰いでおいた。」
「流石だな。誰だ。」
「総務部長の小松だ。」
「総務部長?」
「ああ。金沢銀行のシステム導入の決済権を持つ人物だ。」
「システム関係でもうそんなところまで取り込んでいたのか。今川さん。」
「まあな。」
今川は不敵な笑みを漏らした。
「だが、その総務部長って奴が融資に権限があるのか。」
「あるさ。小松は融資部長の小池田と懇意でな。」
「なるほど。」
「そこでだ。」
「なんだ。」
「おそらく橘はなんとかして相馬の融資を実行までこぎつけるだろう。」
「ああそうあって欲しい。」
「実行されるとそれは翌月から必ず返済というものがつきまとう。」
「当たり前だ。」
「しかし相馬は今のところ定期収入の道は絶たれている。放っておけば融資はしたが焦げ付いてしまったってことになれば、橘の立場も小松の立場もなくなる。」
「そうだな。」
「そうなるとやっぱり残留孤児なんかに融資するんじゃなかったとなるだろう。」
「ああ。」
「だからお前には金主になって欲しいんだ。」
「どういうことだ。」
「なんでも良いから仕事を振ってくれ。」
「仕事?」
「ああ。お前の仕事を橘経由で相馬に依頼する。その報酬としてお前からの金を俺が責任をもって橘経由で相馬に渡す。」
「仕事っていってもな…。」
「久美子はどうだ。」
「え?」
「お前あいつに未練あるんじゃないのか。」
鍋島はしばらく黙った。
「知ってるぞ。山県久美子はお前の子を一度身籠った。しかし一色によってそれは堕ろされた。」
「黙れ。」
「黙らない。」
「うるさい。」
「うるさくない。事実だ。」
鍋島は反論できなくなった。
「お前は見事その復讐をやってのけた。だが一色の死を知った山県久美子はいまはもぬけの殻状態。下手をすると自分で自分の存在をこの世から消し去ってしまうかもしれない。心配じゃないか?」
「…。」
「どうだとりあえず久美子の様子を監視する仕事を相馬に与えては。」
鍋島は考える素振りを見せた。
「相馬の金銭的な援助もでき、お前の心配事も少しは解消される。WinWinじゃないか。」
「…。」
「俺としても新規の協力者はありがたい。相馬には俺からも橘を介して仕事を依頼しようと思う。」
「…いいだろう。」
「さすが物分りが良いな。」
今川は鞄の中から一冊の銀行通帳を取り出した。
「コンドウサトミ名義の通帳だ。こいつを使え。」
「何?おい待て。コンドウサトミなんか使うと足がつくぞ。」
「大丈夫だ。コンドウサトミは架空の人物。七尾で死んだのは鍋島惇だ。まさか本当にコンドウサトミの名前で銀行口座があるなんて警察は思いやしないさ。」
キャッシュカードを添えて今川はその通帳を鍋島に渡した。
「さっき言ったろ。総務部に協力者がいるって。」
その言葉を聞いて鍋島はそれを胸にしまった。
「とりあえず俺が相馬にやってやれることはこれぐらいだ。1年後にはお前の言う残留孤児支援はシステム的にできるようになっているさ。」
「すまない。今川さん。」
「なに。これも我々の目標とするものを成し遂げるために必要なことさ。」

ー橘の不正は明るみになり、俺は相馬に裏切られ、今川もネットで追いつめられ始めたか…。
咄嗟に鍋島は物陰に身を隠した。
1台のパトカーが赤色灯を灯して走行するのをやり過ごして彼は再び歩き始めた。
ーさっきから警察の車がやけに目につくな…。街の中はこれ以上歩けない。となるとやっぱり…。
彼の視線の先には月明かりによって辛うじて姿が見える卯辰山とその後方に位置する熨子山の稜線があった。
「俺を呼んでるのか。佐竹よ。」
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2016年09月15日

110.1 【お便り紹介】



今回は明けと鯖さんからのメッセージを紹介します。
一週間お休みの件/スピンオフ/体調
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2016年09月12日

110 第百七話



「え?相馬周が?」
「はい。突然私の家に電話かかってきて、古田さんを紹介して欲しいと。」
「…そうですか。」
「これもアレですか?」
古田は懐に忍ばせてあった封筒の中から便箋をとりだして、それに目を落とした。
「…わかりません。ほやけど西田先生。おたくの教え子がワシの素性に気がついたのは確かや。」
「そうですね。」
「一般人が警察関係者に用事があるときは何かの困り事を抱えとるって相場は決まっとる。」
「ええ。」
「市民が困っとる状況をワシは放っておけんですわ。」
「じゃあ。」
「ワシから相馬に電話します。あいつの番号教えて下さい。」
相馬の携帯番号を聞いた古田はメモを取り電話を切った。
「なんです。古田さん。」
神谷が尋ねる。
「相馬周がワシと連絡を取りたいと。」
「相馬周?」
「はい。」
「…え?さっき理事官から麗と長谷部によって拉致された可能性があるって報告が入った、あの相馬ですか。」
古田は煙草に火をつけ、深呼吸をした。
ー周が西田経由で古田さんにコンタクト…。となると拉致の線は薄いな。半強制的に連れ去られるような状況下で他者との連絡をとることなんて普通許されるもんじゃない。だがどうして下間麗はこの段階で周を連れ去ったんだ…。しかも長谷部という男の力を借りて。まわりまわって麗のほうから警察の方にコンタクトをとる形になっているじゃないか…って…まさか…。
「神谷警部。」
「あ…はい。」
「あとは警部にお任せしてよろしいでしょうか。」
「え?」
「ちょっくらワシは外に出てきます。」
ーそうだ…。古田さんは警察官じゃない。ただのOBだ。しかも片倉課長のエス。古田さんに指示を出すような権限は僕にはない。
「これから先も当初の警部のシナリオどおり。こっちはこのまま徹底的に今川を追い詰めてやりゃ良いと思いますよ。こんだけネタがSNSで一定のところに拡散しとるんや。執行部・朝倉・世間・警察の目が一斉に今川に注がれる。どんな人間でもこうも監視の目がきつくなったらKOですわ。」
「ですがそうなったら最悪、今川が自ら命を絶ってしまうなんてことも考えられませんか。」
「それは大丈夫。」
「え?」
「警部。あんたはあんたの判断を信じてやりゃあいい。」
神谷は唾を飲み込んだ。
「あんたの下にはマサさんっちゅうベテランがおる。マサさんと相談してあんたが決断すればいい。」
古田は冨樫を見た。
「なぁマサさん。」
「古田さん。どえらいプレッシャーかけますね。」
「プレッシャーじゃないわいね。」
「じゃあなんですか。」
「信頼や。」
「…ふっ。」
古田は二人を背にした。
「古田さん。」
神谷の声に古田は足を止めた。
「気をつけて…。」
彼は右手を上げて神谷に応え、そのまま部屋を後にした。
「警部。」
「なんですか。」
「警部。今川の自殺を気にかけましたね。」
「ええ。」
「それはきっと別の人間が対応しとると思いますよ。」
「え?なんでそんなこと言えるんですか。」
「…勘です。」
「勘?」
「なんか臭うんですよ。」
「どういうことですか。」
「このimagawa。とんでもなく大きくて、深い作戦のような気がするんです。公安畑のワシらにも気づかれんように、相応の人間が動いとる。そう感じるんです。」
「それは僕もなんとなくそう思ってますけど。」
「しかもそいつは警察内部に入り込んだツヴァイスタンのエスに気づかれんように実行せんといかん。imagawaの連中が直接連絡をとりあうようなことをしとると。どっかからそれが漏れる可能性がある。」
「ええ。」
「そう言う時は日本人らしく呼吸で意志を確かめあうしかない。」
「呼吸ですか。」
「はい。阿吽の呼吸ってやつですよ。」
「阿吽って…。」
冨樫はキーボードのF5ボタンを押下した。ブラウザの読み込みバーが伸びてページが表示された。
「あ…。」
「なんですか。」
「至急報3が来とります。金沢銀行融資部の橘が不正を働いていたとのリーク情報です。」
「え?橘が不正?」
パソコンの画面を覗き込んだ神谷は記事を読み込み、顎に手を当ててしばらく考えた。
「金沢銀行の橘が外国人を親戚縁者に持つ連中を中心に、消費者ローンを不正に実行。その背景に…今川からの資金提供…。」
「警部…これ。よう読んだら金沢銀行は関係機関に通報済みやって書いてありますね。」
「確かに…ってことは、すでに当局は今川をマークしてガサ入れの準備をしているってことですか。」
「そうでしょう。」
「あ…。」
「どうしました。」
「まさか…。」
何かに気がついたのか口をあんぐりと開いている神谷を見て、冨樫はニヤリと笑った。
「さあ警部。今川をパンクさせてやりましょうか。」
神谷たちがアジトとする部屋を出た古田はエレベーターに乗り込んだ。そして携帯電話を取り出した。
「相馬周からワシに接触してきた。」
「…。」
「かねてからの予定通り事をすすめる。」
「…。」
「そうや。今日明日がヤマや。」
「…。」
「そっちは任せたぞ。片倉。」

「どうねんて相馬。」
ハンドルを握る長谷部は電話を切った相馬に声をかけた。
「わからん。とりあえず古田さんから俺んところに電話かけてもらうよう言った。」
「違うって。そんでその古田って刑事にお前、なに頼むんやって。」
「わからん。」
「はぁ?」
「わからん。けどこのおっさん、一色さんともなんかの接点あったんやから、下間さんのことも何かしら知っとるかもしれん。」
「だから、そんな回りくどい事やって何なれんて。その何?チヨダ?とかっていう部署の京子ちゃんの親父さんと直に連絡とってどうすりゃいいんか聞いたほうが手っ取り早いがいや。」
「長谷部君。それって多分違うと思う。」
麗が口を挟んだ。
「なんで。」
「長谷部君。そのままハンドル握ってルームミラー見て。」
「え…。」
「後ろに1台の車いるでしょ。」
「う・うん。」
「多分、あれ警察よ。」
「え?」
思わず長谷部はアクセルから足を浮かせた。
「駄目よ。そのまま走って。」
間髪入れずに指示を出す麗に長谷部はアクセルを踏み込んだ。
「う・うん…。」
「さっきから気になっていたの。同じ車じゃないけど、私らの後ろに必ず車が走ってる。」
「え…。」
「長谷部君。さっき私言ったじゃない。」
「何を。」
「京子ちゃんのお父さんが所属するチヨダっていうところは、ただの公安部署じゃないの。同じ警察の組織の中にいても、誰もその人らがどういった仕事をしているか知らないほど秘匿性が高い部署なの。」
「それがこれと何の関係があるって…。」
「いい?秘匿性が高いってことは、そこで何かの大きなアクションを起こしたらいけないってことなの。目立った動きをすれば、それはどこからか外に漏れる。そう、同じ警察内部に。」
「同じ組織内に情報が漏れるって言うけど…それっていわゆる情報の共有化ってやつじゃ。」
「違う。違うの。いい?相手はチヨダよ。普通の会社と一緒にしちゃいけないよ。あそこは本当に誰も何をやっているのか知らないの。知られたら最後、あの部署の存在意義はなくなるの。だから同じ組織内の人間すら欺くことだってする。」
「うーんどういうことなんか俺にはさっぱりよくわからん…。」
「とにかく今は京子ちゃんのお父さんとコンタクトを取ることは得策じゃない。相馬くんの考えに私は乗るわ。」
「ねぇ周。」
二人のやりとりを横目に携帯を見ていた京子が相馬に声をかけた。
「うん?どうしたん。」
「ほんまごとねんけど…至急報3上がっとる。」
「次はどんな内容け。」
「当の今川登場。」
「…え。」
相馬は自分の携帯でほんまごとにアクセスした。
「今川って奴、下間さんちだけじゃなくって、金沢銀行まで操ろうとしとってんね。」
「ちょ…。」
「それにしても何なんかねー。この金沢銀行って。守衛殺されたり、総務部長が遺体で見つかったりとか…挙げ句の果てには現役の部長がこの今川と…。」
京子は携帯を手にする相馬の様子がおかしい事に気がついた。
「周?」
「なんで…。」
「ねぇどうしたん周。」
「…この橘ってひと…。」
「え?」
「この橘って人…知っとる…。」
「え!?」
「俺の親父の友達…。」
ほんまごとが表示されている携帯電話の表示が切り替わった。見覚えのない番号からのものである。
ー来た。
唾を飲み込んだ彼は受話ボタンを押下した。
「はい…。」
「相馬周さんですね。」
「はい。」
「古田です。」
「は・はじめまして…。」
「はじめてじゃないですよ。」
「あ…。」
ーこの古田って人もあの時の俺、覚えとる…。
「で、私に話とはなんでしょうか。」
「あの…。」
「下間麗のことですか。」
いきなり核心を突く言葉を発した古田に、相馬はこの時すでに何もかもが相手方に見透かされていることを悟った。
「もう…それを…。」
「相馬さん。そのまま車を金沢北高へ向けて走って下さい。」
「え?北高?」
「いいから。」
「なんで?」
「いまあなたらが警察の前に出ると捜査がややっこしくなる。」
「でも。」
「あんた達4名の身の安全は確保されとる。その証拠にあんたの後ろに車がつけとるはずや。」
後部座席の相馬はそのまま振り返った。長谷部の車の後方30メートル先に1台の車がつけていた。
「心配はない。あんたらの動向は警察によってしっかりマークされとる。そいつら以外の人間があんたらに接触することは難しいがになっとる。」
「でも…なんで北高…。」
「理由はいま言えません。」
相馬は長谷部に北高に進路を取るよう指示した。
「とにかく北高に来てください。そうすればなんとかできるかもしれん。」
「かも?」
「はい。こっから先はシナリオにない部分。あんたもワシもその場の判断で凌ぐしかない。」
ーシナリオ…。
相馬の脳裏に3年前の北高で京子が一色に尋ねたやりとりがよぎった。

「その必勝の形に相手をおびき寄せたり、試合の主導権を握れば合理的ってことですよね。」87
「ああ。」
「でもそれができん時はどうすればいいんですか?」
「…それは勘がモノを言う。」
「勘…ですか?」
「ああ。それは反射神経以外のなにものでもない。」

「古田さん。ここからは想定の範囲外ってことですか。」
「うん?」
「必勝の形はこの先にはないってことですか。」
電話の先の古田はしばらく黙ってそれに答えた。
「そうです。ここまではある程度は想定内とも言えるでしょう。」
「ということは僕や京子ちゃんが下間さんと会って…。」
「一色からの手紙を受取った人間はあなただけじゃありません。」
古田は相馬の言葉を遮った。
「え?」
「ワシもあいつからその手紙をもらった人間のひとりです。」
「僕らだけじゃない…?。」
「とにかくこっから先を詮索しとるほど、いまは悠長な情勢じゃない。なんとしてもimagawaを終結させる。相馬さん。あんたがまずワシと連絡を取ろうとした判断は正解や。」
「どういうことですか。」
「ワシの勘がそう言っとる。」
posted by 闇と鮒 at 00:00| Comment(0) | ポッドキャスト | 更新情報をチェックする